えぴそーど32
一行はやがてシャムという町に到着した。
カ「はぁ。今日はここで休息しましょ」
ヒ「ふー!一晩と言わず2~3日休息したいよ。歩きつかれたー(´;ω;`)」
ミ「そろそろ疲れも溜まる頃よね。
セナ、あなたは大丈夫?」
セ「だいじょうぶ」
ヒ「あ、アタシだって大丈夫だもん( ̄▽ ̄)」
ミ「でも歩き続けなきゃいけないってわけでもないから、何か上手く楽に距離を稼げる方法とか、見つけていきたいわよね」
カ「いろいろと案が、ないわけでもないんでしょうけどね。
そういうの探す目線でうろつくのもいいわね」
ヒ「この町には何があるの?」ヒナタはシャムの町人に話しかける。
男「何って?これといって名物もない平凡な町さ。
ただし、郊外に行けばちょっとした神殿があるね。
まぁ自慢したい代物でもないけどよ」
ヒ「どうして?」
男「金持ちが道楽で建てた神殿さ。
大きな神殿見せびらかして、テレビ局の取材を呼んだり、お姉ちゃんはべらしたりしてんのさ。
まぁ煌びやかなもんだから、観る価値もあるんじゃねぇの?」
ヒ「へぇ」
カ「暇つぶしに、観に行きましょうか?」
ヒ「その神殿はどっちにあるの?」
男「あぁほら、今あの象が向かう道の先さ」
男が指さす先には、大きな象がのっしのしと歩いている。
セ「象さん、ふるえてる」
セナが象を指さして言った。
ヒ「ホントだΣ(゚□゚︎`)」
なんと、象は背中に大きな大きな石像を乗せられていた!」
荒「ほら!早く歩けよ!」
荒くれのような男が、その象にムチを振るって歩かせている!
カ「かわいそうに・・・」
ヒナタは荒くれに迫っていった。
ヒ「ねぇ、象さん辛そうだよ?」
荒「あぁ?なんだテメエは。
象は重いもん運ぶためにデカい図体してんだよ!
お前らだって馬に人乗せたりするんだろうが」
ヒ「でも重たそうだよ?せめて半分の重さにしてあげたらいいのに」
荒「石像を半分にちょん切れっていうのか?ご主人様に殺されちまうぜ!」
荒くれと象は行ってしまった。
一行はその日はその町で宿をとることにした。
「とても大きい」の次は「とても小さい」だ。なんとも地味に騒がしい1日となった!
ヒナタは宿の部屋の廊下から、皆に叫び声を上げる。
ヒ「窓の下に茶色いスライムだぁーー!!」
ミ「えぇ!?」
カ「はぁ!?茶色いスライムなんて聞いたことないわよ」
3人はヒナタのもとに駆け寄る。
ヒ「ほらぁ!Σ(゚□゚︎`)」
カ「たしかにスライムの形してるけど、陶器みたいな質感してるわね」
ミ「スズメバチの巣だわ!」
ヒ・カ「スズメバチ!?」
ミ「ある意味スライムよりずっと危険よ!!」
ヒ「スズメのハチなのに危ないの?」
ミ「殺人バチとか言われているわ。
チクっと痛いだけじゃなくて、マヒしたり腹痛を起こしたり、それが数日続いて意外と厄介なのよね」
ヒ「でもすっごいおとなしいよ?(・∀・)」
カ「これは巣よ!」