エピソード121
町人が不快だろうが、それなりにはことを為さなければならない。食べて、寝て、道具や食料を買い、場合によっては武器や防具を新調したい。そして世界樹への情報やカギを手に入れたいものだ。
ア「僕ら、世界樹っていうのを探しているんだ。何か知らないか?」アミンは町民に声を掛けた。
すると思いがけない言葉が返ってくる!
町「世界樹だって?あそこだよあの角のところ」
4人「えぇーー!?」
驚く一行が振り返ってみると、そこには「世界樹のしずく」と大きく書かれた看板があるではないか。
世界樹の樹そのものではないが《せかいじゅのしずく》がある!?一行は足早にその店へと向かった。
4人「なんだぁ・・・(汗)」
よくよく近づいてみると、看板には「世界樹のしずく」の下に小さな文字で、「を使った健康食品やお土産、扱ってます♪」とくだらない商売文句が添えられていた・・・。
店は観光地によくある土産屋風情で、「世界樹まんじゅう」「世界樹クッキー」などと派手なパッケージの土産物が誇らしげに陳列されているのだった。
そして店主が声を掛けてくる。
店「へいらっしゃい!世界樹を使ったお土産物をお探しかい?
こんなのはどうだ!世界樹の粉末をほんのちょっただけ練り込んだせかいじゅクッキー!クッキーだから若い子にだって食べやすいよ♪」
な「わぁー、美味しそうー♪」
3人「ちがーう(汗)」
ゆ「あんたこの町で単独の買い物、絶対禁止!!」
ア「要するに《せかいじゅの葉》なんてほとんど入ってないって意味だろ?ふざけてるよ!しかも200ゴールドだって!?普通のクッキーの10倍じゃないか!」
店「じゃぁこっちはどうだ!
《せかいじゅのしずく》をリアルに1%配合した世界樹ウォーターだ!飲むもよし、化粧水にするもよしのスグレモノだぜ!1本1000ゴールド!」
ア「1%って(汗)」
店「何がいけないんだ?ローズウォーターだってバラのエキスは1%しか入ってないぜ」
ア「知らないよそんなこと」
ゆ「お土産じゃなくて、世界樹の樹を探してここまでやってきたんです」
店「なんだ、そういうことか!早く言ってくれりゃいいのに。
世界樹に行きたいっつうんだろ?
街を南に少し行くと飛行艇乗り場がある。コスタールは飛行艇さえ開発しちまったんだぜ!優秀な民族なのさ!」
ア「それ乗ったら世界樹に行けるの?」
店「もちろんさ。1000万ゴールドくらい払えばどっかの商人が乗せてくれるだろう。
あと、不時着で重症を負うかもしれないから医者を3人くらい雇うんだな。
何なら信頼のおけるエージェントを紹介してやろうか?」
ア「1000万ゴールドも払えば飛行艇が買えちゃうだろう!」
店「はっはっは!君も頭がいいね!ウチの店には出入り禁止にしようかな」
ゆ「アミン、飛行艇に乗る必要はないはずだわ」
ア「そうだったね。無駄話はヤメよう」
他のルートがあるはずだと、以前に情報を得た一行だ。海岸まで行軍し、月の満ち欠けに注意を払い、そして人魚を探す。