エピソード145
大天使は屋上まで飛び上がってきた。
爆発の様子と一行を、交互に見ている。
ア「このやろー!おまえのせいで森は焼けちまったんだぞ!」
大「・・・・・・?
何を言っているのだ・・・?」
キ「この人、悪者なの?」
ゆ「崑崙の森を火事にさせた黒幕よ!!」
な「今度は世界樹まで壊すの!」
大「・・・何を言っているのだ?
そなたらは何者だ?」
ゆ「世界樹を守りに来た!」
大「私も、世界樹を守りに来た。
何が起こっているのか、様子を偵察に来た者だ」
ア「嘘つけ!おまえが爆破したんだろ!」
大「そなたらが爆破したのではないと言うのか?」
ア「すっとぼけたってもう騙されないぞ!
森や世界樹のカタキはここで討つ!!」
大「・・・私に逆らうというのだな?
仕方ない。戦うのみ」
大天使と無数の天使があらわれた・・・!!
キ「え?戦うの!?」
な「キキちゃん!こいつがわたしたちをだましてきたんだよ!!
天使の姿をしてるけど悪者なんだよ!!」
キ「本当に!?」
ゆ「キキちゃん、姿にだまされないで!!」
キキは姿ではなく、エネルギーをサーチした。
まず、無数の従者たちはてんで弱い。それこそスライムのごとくだ。
どう見ても初級天使たちのように見える。
しかし初級天使たちは、誤って悪魔に服従してしまうことが、起こり得る。
そして大天使らしき者は・・・
!?
エネルギーが計れない!
HPが5しかないように見える。
キキと同じように、気を制御しているようだ。
キ「でも、これほど気を制御できるということは・・・
善であるにせよ悪であるにせよ、相当の手練れ!!」
ア「てやぁ!」
アミンは大天使に向けて《メラ》を放った!
大天使はすばやく身をかわした。
後方の天使たちは慌てて身をかわした。
大「本当は戦いたくないのだが・・・」
ゆなは《バギマ》を唱えた!
ななは《メラ》を唱えた!
大天使は《バギマ》を唱えた!
ゆなのよりも大きな《バギマ》が4人を襲う!
うわぁっ!
大「魔法もやめたまえ。樹がさらに燃えるぞ」
ア「オノを振っても届かねえよ!」
キ「どうなってるの・・・?
どうすればいいの・・・?
あの大天使は戦うことに免疫がある。でも周りの天使たちは?
どうしよう・・・」
キキはようすをみている。
左手だけ、魔力を集中させた。いつ何でも撃てるようにだ。
魔力の大きさを相手に隠す必要は、ここでは無いゆえの大胆な戦略だ。
大「あのエルフは強いな。
・・・・・・。
よし」
大天使は杖を天に掲げた!
大天使の前に光のバリアが現れた!
大「皆の者、加勢せよ」
すると背後の天使たちは、自らの魔力を光のバリアに注ぎこんだ!
無数の天使の膨大な魔力が集まる!
大天使の前に巨大な光のカベが現れた!!
ア「《マホカンタ》みたいなものか!」
ゆ「魔法が、撃てない!?」