エピソード19
な「あ!一昨日アミンにもらったベリーに似てるぅ!」
ななは茂みから食べられそうなフルーツを見つけた。
ハ「ホントだ!美味いぞこれ」
しかしお腹がいっぱいになるほどではない。もう少し何か必要だ。3人はさらに歩く。
ハ「あー肉食いてぇ!エナジードリンク飲みてぇ!
すべてが手の届くところにある散らかった部屋が恋しいぜ!」
ゆ「発言がダサすぎるわ!」
そうこうしていると、3人の前に魔物が立ちはだかった!
デスジャッカルがあらわれた!
ハ「怯むな!戦えるぞ!」ハヤトは勇ましく号令をかけた。
そして自分が率先して斬りかかっていく!
ハ「トーゥ!」デスジャッカルに4ポイントのダメージ!
ハ「昨日より強くなった!気がする!!」
すんなりとはいかなかったが、ああだこうだと戦いながら、3人で見事デスジャッカルをやっつけた!
ハ「ふぅー。どうにかは、なるな」
さらに散策を続けていると、くびながイタチに遭遇してしまった!デスジャッカルより手強い!
ハヤトは威勢よく斬りかかる!しかしくびながイタチはヘラヘラ笑いながら身をかわす!
3人は苦戦をし、だんだん押されてしまう!
そのとき!
「《メラ》!」
ボボーン!くびながイタチをやっつけた!
な「やったぁ!アミン!?」
・・・かと思いきや、3人に助け舟を出したのは、見たこともない者だった。
大きな翼を持った、りりしい、どこか謎めいた男が空中に浮かんでいる。「大天使みたい」とゆなは思った。
男は物珍しそうに3人をじろじろ眺め、3人も物珍しそうに男を眺めた。
な「あ、あの・・・」
男「ふーむ。
見たところ。魔法を使える者が一人もいないようだ。
そんな戦力でこの森を抜けていくのか?」
ゆ「いや、いるにはいるんですけど・・・」
男「魔法のチカラを、欲しているのではないか?」
な「えぇ!?欲しいですぅーー!!」
男「そうだろう。《メラ》くらいは使えたほうがいい。便利な魔法だ」
ゆ「そうなんです!《メラ》を使えるようになりたいなーって憧れてました!」
ハ「修行を付けてくれるのか?」
男「修行というほど辛くもない。
魔法をどうやって身に付けるか、そなたらは知っているのか?」
な「知りません」
男「戦いの中で、自然と身に付ける魔法もある。レベル(力量)や魔知の上昇とともに。
そしてもう1つが《契約》だ。
その魔法に長ける者から儀式(イニシエーション)を受けることによって、素質があればその魔法を会得できる」
ゆ「契約?」
ハ「イニシエーション?」
な「よくわかんないなぁ(汗)」
男「まぁそうだろう。実践といこう。
まず・・・静かにそこに立ちなさい。素質があるのか、オーラを見せてもらう」
男は3人の体を交互に眺めた。
男「ふむ。
左の長髪の女。そなたはロイヤルブルーのオーラが40ほどある。少し魔法の見込みがある」
ゆ「本当!?」ゆなはとても興奮した。
男「真ん中の女。そなたはロイヤルブルーのオーラがほとんどないが、特殊な体質を持つ。習得できる魔法も、いずれあるだろう」
な「《メラ》は?ダメなの??」
男「右の男。
そなたはロイヤルブルーのオーラがまるでない。興奮しすぎだ。
魔法の素質がまるでない」
ハ「嘘だろ!?もっかい見てみろよ!」
男はハヤトを無視して、ゆなに向いた。
男「長髪の女。そなたに《メラ》の儀式(イニシエーション)を試そう」
そう言うと男は、持っていた杖で地面に魔法陣を描き出した。
男「この真ん中に座りなさい」