えぴそーど39 『魔王が女の子ってマジなの!?(仮) -もの言わぬ革命者-』
- ・
- 2024年12月23日
- 読了時間: 3分
えぴそーど39
シンガパールに向かってわかりやすく道は伸びているようだが、都市がちになり、車の交通量も増えてきた。相変わらず排気ガス臭い。
ヒ「なんかアタシ吐き気するんだけどぉ( 一一)」
カ「朝ごはん食べ過ぎたんでしょう?
フルーツがいっぱい出てくるからって、欲張りすぎなのよ」
ヒ「えぇ~?今日はそんなに食べてない~」
ミ「排気ガスにやられてるんじゃないかしら?」
ヒ「うん、このガスキモい~」
カ「臭いのは同意するけど、体調悪くするほど繊細だったっけあなた?」
ヒ「うんアタシHSPだからねぇ~」
カ「HSPなの!?ヒナが!?
そんな毒舌なHSPは居ないわよ!」
ヒ「毒舌以外は当てはまるのぉ~」
カ「そっか、毒と言えば・・・
《キアリー》!」カンナはヒナタに《キアリー》の魔法を唱えた!解毒の魔法だ。
ヒ「うん?ちょっと楽になったかも?(・∀・)」
カ「やっぱり排気ガスも毒の一種なのね。
そうは言ったって1分おきに《キアリー》唱えるわけにもいかないから、ヒナも少しは《毒耐性》を身に着けてちょうだい」
ヒ「どうやって身に着けるの?」
カ「しばらくその環境に身を置いてれば、じきに体が適応してくるはずよ。
ネイルの臭いに慣れてくるのとおんなじ」
ミ「東南マジマを旅するバックパッカーは、最初のうち排気ガスで気分を悪くするけれど、1週間くらいで慣れてくるのよね。
うふふ。そのうちそれが『旅の匂い』と感じるようになるのよ♪」
ヒ「カンナ!そのうちネイルの臭いを『ヒナの匂い』って感じるようになるよ♡」
カ「結構です!」
昼時、名もなき食堂でヒナタたちは腹ごしらえをしていた。
すると、金髪の女性たちが店に入ってくる。
「は~い」と店主に挨拶している。
カ「ヨッパラの人ね。珍しい」
ミ「珍しいわ。ヨッパラの人って、東南マジマの辛いローカル食を好まないんだけど、こんな食堂に入ってくるなんて。もしかしてバックパッカーかもしれないわ」
ミサトはその女性たちに声をかけた。
ミ「は~い。あなたたたち、ひょっとしてバックパッカーなの?」
女「ボンジュール!そうよ。
隣のテーブルに座ってもいい?」
ヒ「ボンジュールだって!おスマンフのひとだΣ(゚□゚︎`)
セレブな貴婦人でしょ!?」
女「うふふ。スマンフ人だって若いうちはみんなバックパッカーするわよ。
なぜか35歳になると急に、バックパッカーを辞めて高級ホテルに泊まるけどね(笑)」
カ「出世魚みたいね(笑)」
ヒ「バックパッカーするの!?スマンフ人が!?」
女「するわよ!スマンフ人だって冒険が大好きなの♪」
ヒ「へぇー!東南マジマにどっか楽しいとこあった??」
女「そうねぇ。ハンコックという国のサオカン通りは刺激的だったわ!
世界中のバックパッカーが集まっているの」
ミ「懐かしい!サオカン通りなんて。
昔は、ハンコックの空港が『東南マジマの玄関口』って言われてたのよね。
そしてバックパッカーたちはまずサオカン通りに宿をとるの。
だからサオカン通りは『バックパッカーの聖地』とか言われていたわ」
それはシンガパールへの行きしなにあるらしい。一行は寄ってみることにした。