top of page

えぴそーど4 『魔王が女の子ってマジなの!?(仮) -もの言わぬ革命者-』

  • 執筆者の写真: ・
  • 2024年12月23日
  • 読了時間: 4分

えぴそーど4


ルイーダの酒場とやらはどこにあるのだろう?

城内の兵士に尋ねると、「あっちに曲がりこっちに曲がったところにある」と言う。

城下町をあっちに曲がりこっちに曲がり歩くと、なるほど古びた酒場があるではないか。15歳のヒナタは酒場など入り慣れていないが、やむを得ず酒場の扉をくぐった。

カランカラン。

ヒ「はぁい。あなたがルイーダさん?」

女「はぁい。いいえ?私はルミよ」

ヒ「あ、ごめんなさい(;・∀・)間違えました。

 ルイーダの酒場ってのがこの辺にあると聞いたもんでぇ。

 おかしいなぁ他にも酒場ってあったかなぁ」

ル「あぁ、ルイーダの酒場ならここよ♪」

ヒ「えぇ、あなたはルミさんでしょ!?」

ル「そうよ。

 『ルイーダの酒場』ってお店が昔からここにあるのよ。勇者様が昔の魔王を倒した時代からね。

 ルイーダってのはその頃の、私の遠い祖先の名前ってワケ。店名だけそのまま継いでるのよ」

ヒ「ややこしいわっ!( ̄д ̄)」


ル「それで、未成年に見える女の子が、酒場でパパ活でもするつもりなの?

 酒呑みのおっさんたちは口が臭いから、パパ活って意外と大変なのよ~」

ヒ「アタシを悪い子にしないでちょうだいっ!

 違います!冒険者の仲間を探しに来たんですぅ!」

ル「え!ひょっとしてあなたが、勇者の血を引く女の子!?噂は城から聞いているわ!」

ヒ「それならすぐに察してくれたまえよ( ̄▽ ̄;)

 ルイーダ一族も勇者一族も、DNAが腐りきってるのかな!」

ル「私はちゃんと稼業を継いでいるわ!水商売だけどね!ふふんっ!」

ヒ「威張れるトコなの?それ(´_ゝ`)」

ル「水商売だって大変なんだからね!

 私は本当はオトコがキライなのよ!」

ヒ「はぁ、なんでもいいわ!

 とにかく仲間が欲しいんですぅ。魔王と戦えそうな強い人、紹介して?」

ル「そうは言ったって、強い人はみんな出払っちゃってるのよねぇ~。

 あぁ、一人レベル26のすごい人いるわよ!」

ヒ「えぇ、どんな人!?」

ル「なんか勇者に連れられて遠い国まで行ったけど、そこで置き去りにされちゃってグレ帰ってきた商人がいるわ!」

ヒ「結構ですぅ(´_ゝ`)」

ル「うぅ~ん。じゃぁ・・・

 あ、そうだ!あなた女よね?」

ヒ「怒りますよ!こんな可愛い女の子に何言うんだね!」

ル「いえいえわかってはいるわよ。相槌みたいなものだってば。

 いやね、男ギライの結構強い魔法使いちゃんがいるのよ。レベル20くらいで結構強いんだけど、男ギライだから売れ残ってんのよねぇ~」

ヒ「その風俗みたいな物言いヤメてくれます( ̄▽ ̄)」

ル「にかく結構強い魔法使いなのよ。女の子が誘ったら来てくれるんじゃないかしら♪」

ヒ「じゃぁとりあえずその人呼んでください!

 ・・・なんかもう、アタシこの世界に何も期待しないわ(´_ゝ`)」

ル「カンナさん、ご指名よぉ~♪」

ヒ「だからそういう下品なしゃべりヤメてったら!」


もはや何も期待していないヒナタだったが、奥から顔を出したのは、意外にもまともな外見をした女性だった。ヒナタよりも少し年上か。

宮本カンナ 『魔王が女の子ってマジなの!?(仮) -もの言わぬ革命者-』
カンナ

カ「はーい。

 なぁに、冒険のお誘い?」

ル「冒険のお誘いよ♪」

ヒ「ど、どうもはじめまして!

 アタシ影山ヒナタ15歳です!

 中学校んときはバレー部。

 す、好きなものはイチゴ!嫌いなものはイチゴオレです!」

カ「は??」

ヒ「いえ!アタシの冒険を手伝ってもらえませんか(*'▽')」

カ「ふうん。あなた女の子でしょう?

 他に男の仲間とかいるの?」カンナはヒナタの背後を見やった。

ヒ「いいえ、アタシ一人です!」

カ「ならいいわよ♪」

ヒ「え、イイの!?そんなにポックリ!?」

カ「ポックリって(汗)死ぬこと前提みたいに言わないで。

 あっさり、でしょ。

 別にいいわよ。暇してるし」

ル「ちょっと変わった子みたいだけど、楽しい旅になるんじゃないかしら~♪」

ルミは一応、ヒナタのために背中を押してくれているらしかった。


カ「私は宮本カンナ。ヒボンではそう名乗ってるわ。

 魔法学校出の魔法使い。18歳よ。

 カンナって呼んでね。

 レベルは24で得意魔法は《ヒャダルコ》。ふふん。なかかなかでしょう♪」

カ「ひゃだるこ??」

カ「氷の中級魔法よ!そんなことも知らないの(汗)」

ヒ「さ、さーせん(;'∀')」

ル「大丈夫よ!血筋は良いらしいわ♪

 行ってらっしゃ~い!

 また来てね~♪アフターはしないからねー!」

カ「小学生も読んでるんだから下品な会話やめてよ!」

ル「だってぇ~、水商売をやっていくには多少は俗っぽくもないと務まらないのよぉ~(ノД`)・゜・。」

カ「うぅっ!意外と苦労を背負ってきたのかしら!」

ル「魔王が倒されるまでこの店潰すわけにはいかないからねぇ(*´Д`)」

ヒ「この人も家系の重圧を背負っているのかっΣ(゚□゚︎`)」


魔法使いのカンナが仲間にくわわった!

最新記事

すべて表示
bottom of page