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エピソード27

カイロに戻ったこの日は、

手続きに追われることになった。


まずは、

アエロフロート航空のカイロ支店を探して、

そこで、帰りの航空券の日付の変更手続きを行ったんだ。

(今となっては日付変更なんてネットでカンタンに行えるけど、

当時はそうでもなかったんだよ。)

手続き自体は、他愛ないモノだったけど、

アエロフロートのオフィスを見つけるのが、

けっこうな骨折り作業だった!!

ガイドブックの地図だと、曖昧過ぎて、探すのが難しいんだよ…。

しかも、ロシアの航空会社であるアエロフロートのオフィスなんて、

ジモティに聞いても、誰一人、知っていやぁしないんだよね(笑)

「エアプレインのオフィスなんだけどさぁ」

なんて質問しようモンなら、

他の航空会社や代理店を、案内されちゃう始末だし…(笑)


…それにしても、

たった10分やそこら、パソコン上の日付をいじくるだけで、

「手数料10,000円です」って言えちゃうんだから、

航空会社ってのは、儲かるワケだよ!

サービス業ってのはさ、

「時間を売る」っていうような商売だけどさ?

それにしたって、

10分1,000円でも「殿様商売」と言えるのに、

10分10,000円だからねぇ!

ヤツらの時間感覚は、

風俗嬢のお姉ちゃん以上に、ゴーマンだよなぁ(笑)


その後は、

ビザ・オフィスが集合するような場所に、行ってきた。

これは、

僕が帰りの便を延期したことによって、中東の各国に出入りすることになったから、

そのために必要な手続きだったんだ。

…ビザってわかる?

ビザってのは、入国許可証みたいなモンなんだけどさ、

入国する際にカンタンに取得できちゃう国もあれば、

事前に大使館とか行って書類提出しなきゃならない国も、あるんだよ。

3日も1週間も待たされることあるしね。

書類は英語で難しいし、けっこう煩わしいんだ。

料金も、取る国はけっこう取るしね。

だいたい30ドルくらいが相場だけど、

インドとか、7,000円くらい取るんじゃないかな。

それこそ航空会社と同じでさ、

海外旅行したがる金持ちから、いくらでもぶんどるつもりなんだよ!どうも。

日本の1/10の物価の国で、10分かそこらの手続きに7,000円だよ?

そりゃつまり、7万円取ってるのと同じことだからね(笑)

殿様商売にもほどがあるさ。



まず、

エジプトに再入国するためのビザは、

大して苦労もせずに、取れたよ♪

けれども、

シリアに入国するためのビザが、上手く取れない!

ココで手続きをしたら、

「4日後に再び、取りに来てください」

って言うんだ。

…まぁ、ガイドブックに記載されてる通りでは、あるんだけど…

僕は、あと4日もカイロでノンビリしてる余裕は、ナイ…

「どうにかならないかなぁ!?」

って更に押してみたけど、

おっぱいの大きな、肝っ玉母ちゃんみたいなスタッフは、

「残念だけど、どうにもならないわ」

と、肩をすくめ続けてた。


ガイドブックには、「奥の手」が書かれていた。

「カイロでビザが取れない場合は、

 強引にシリアの国境まで行ってしまえ!」

というものだった。

「そこで粘り強く交渉すれば、

 日本人ならなんとか通してくれるだろう」

といった、文字通り、「チカラ技」だった(笑)

僕は、この「裏技」に望みを掛けて、

シリアのビザ取得は、ココでは諦めた。



その後は、

土産物屋を覗いたりして時間を潰すと、

夜にはネットカフェに行って、ダニーにメールをした。

「無事に帰ってきたよ♪

 ギザのピラミッドは、入場者数の制限があるそうだから、

 明日朝7時に、タフリール広場のケンタッ○ー前集合で、OKかな?

 夜のうちに返信が無ければ、

 そのまま、7時に待ってるよ♪」

とまぁ、こんな内容だよ。


ネカフェでミクシィや何かをやってるうちに、

ダニーから返信が来ていた!

彼からの返信には、

滞在している場所の都合から、

朝7時の待ち合わせは不可能だというものだった。

「8時にケンタッ○ーでイイかい?」

という申し出だったので、

「OK♪」と返して、ネカフェを後にした。



『導かれし者たち』

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