8時45分。
僕がこの待ち合わせ場所に来てから、ぴったり1時間経って、
ようやくダニーは現れた!!
彼は、走って駆け寄ることもせず、
大幅な遅刻を気まずく思うような表情も、していなかった(笑)
僕は、「ダニー!!」と叫んで彼に抱きつき、
1週間ぶりの再会を喜ぶと、
45分間ものチコクなんて、すでにどーでもよくなっていた(笑)
僕らは、メトロとバスを乗り継いで、
ギザのピラミッドを目指した。
ギザのピラミッドに到着したのは、10時半頃だっただろうか。
…当初、僕が、
「7時の集合」を提案していたのは、覚えてるかい?
なぜかというと、
ピラミッド群の中でも最も古く、人々の注目を集めている「クフ王のピラミッド」には、
「午前200人、午後200人」
という、厳しい入場制限があるからなんだ。
噂によると、
みんな、8時には到着して、並び始めるらしい。
すると、7時には出発する必要が、あるだろう?
ダニーは、
「旅程の関係上、7時は無理だ」と言っていたから、
「まぁ、どうにかなるだろう」と踏んで、
8時の集合でヨシということにしたんだ。
…でも、45分のオーバーは、
さすがに計算外だったよ(笑)
案の定、
僕らが到着した頃には、
午前の分の受付は、すでに定員に達しちゃってたよ!!
そして、午後の受付は、
13時から始めるということだった。
13時までは、まだ2時間以上もあったから、
僕らは、「クフ王のピラミッド」以外の場所を、 先に観光しておくことにしたよ。
『導かれし者たち』