…おかしいなぁ…?
僕は、「ひげマリオ」に、
「タフリール広場まで乗せてくれ」と告げたハズだった。
ガイドブックによると、
空港からタフリール広場までは、タクシーなら20分ほどらしい。
…20分走っても、
タフリール広場に着かないどころか、
真っ暗な住宅街を走っている…
やがて、車は、停まった。
タフリール広場!?
…じゃない!!
ただの、民家の前だ…(笑)
僕の次に乗り込んだ、恰幅のイイおじさんが、
そこで降りていった。
トーゼン、「ひげマリオ」は、運賃を受け取っていた…
次に、
更に10分ほど走って、
郊外の中規模ホテルの前で、車が停まった。
2人連れの男性たちが、降りていった。
トーゼン、「ひげマリオ」は、運賃を受け取っていた…
そこから更に、10分ほど走って、
よーーーーーうやく、タフリール広場に到着した!!
トーゼン僕は、約束通り、5ドルを支払った…
…トーゼン…??
コレは、「トーゼン」なのか…!?
よーぉく、考えてみよう。
みんなも一緒に、考えてみようね?
まず、
「タクシーの意義」って、ナンだ??
「高いお金を支払う代わりに、
車内は貸切だからくつろぐことが出来て、
更に、目的地まで一直線で運んでくれる」
まぁ、そんなトコだよね?
でも、コレは、
あくまで、「日本人にとっての常識」に、過ぎないんだよ(笑)
…僕は今回、
「タクシー!」という自己紹介に呼応して、彼に着いていったよね?
でも、
僕が乗り込んでも発車はせず、10分も待たされ、
しかも、他の見ず知らずのお客が乗り込んできて、
しかも、ギュウギュウ詰めで座らされる…
それだけじゃなく、
本来20分で到着出来るハズの場所に、
幾つもの寄り道をした挙句に、30分以上掛かって、
よーーーーーうやく、到着する(笑)
更に!しかも!
一番最初に乗り込んだ僕が、一番後回しなのだ!
何の説明も受けず、何の謝罪もされずに!!
…日本だったら、
悪徳会社として、連日あらゆるメディアを賑わせるであろう状況だけど、
発展途上の各国では、
こういうのが、「アタリマエ」なんだよ(笑)
バックパッカーたちは、
こういう状況に対して、
イチイチ文句を言ったりは、しないのさ。
「笑い飛ばしてしまう、懐の広さ」を、持っているんだよ♪
『導かれし者たち』