翌日も、昼下がりまで宿に居た。
宿に居た日本人の女の子と、ずいぶんと話し込んだよ。
彼女は、僕より2つばかし年上で、
ボランティアで、
アフリカのタンザニアかどっかで、長期滞在していたらしい。
そのボランティア期間を終えて、
3ヶ月ほど、アフリカや中東を旅するらしかった。
彼女は、面白いハナシをしてくれた!
NPOとかNGOとか、
「非営利です!」と掲げて、奉仕的な業務を扱って、
みんなからの募金や税金で食べる人たちも、多いよね?
彼らの中には、
「NPO法人」という印籠を濫用して、
大衆から受け取ったお金を、
恵まれない子どもたちや病人たちには回さずに、
「経費」の名目で自分たちで貪ってしまう輩が、多いんだと言う…
たとえば、
その彼女が…仮名・ユミさんにしとこう…
ボランティア中に割り当てられた住居は、
衛生状態がサイアクの、震災の仮説住居をもっとヒドくしたような、
劣悪な環境だったらしい。
けれども、
そうしたボランティア・スタッフを統括する上層部たちのオフィスは、
鉄筋コンクリで、エアコンが涼しくて、日本製の大きなテレビやパソコンが、
誇らしげに幅を利かせていたりするんだよ!!
…いったい、
その日本製のテレビやパソコンを買ったお金で、
何千本のワクチンが打てたんだろう?
何十人のボランティア・スタッフに、マトモな住居を提供出来たんだろう?
ユミさんは、
「崇高なるボランティア事業」のお粗末な実態を、まざまざと見せ付けられて、
失望・落胆してしまって、考え方を改めたらしい。
「もう、ボランティアなんて、やらない!!」
…そう投げ出してしまうと、思うだろう??
違うんだよ!!
彼女がスゴいのは、ココからなんだ!!!
ユミさんは、
「ボランティア活動は、まだまだ続けたい」と、力強く言うんだ。
「…けれど、私は、
ユニセフとかNPO法人とか、
そういう『大きな団体』には、頼らないことにしたの。」
僕は、感動のあまり、泣いてしまいそうになったよ!!!
…ボランティアで海外に赴いたヒトなら、何人も知ってる。
けれども、
ユミさんほど、「世界の真実を見抜く洞察力」があって、
「他人のせいにしたり攻撃したりしない、慈悲のココロ」があって、
「なんでも自分でやってしまおうとする自立心」のあるヒトは、
初めてお目に掛かったよ!!!
…実は、
僕は元々、ボランティア団体を名乗るヒトたちのずさんな実態を、
知ってはいたんだ(笑)
けれども、
「ナマの報告」を耳にしたのは、コレが初めてのことだった。
僕は、募金活動を行う際に、
「『実際には』何のために使われるかわからない、無責任な募金箱」
には、無闇にお金を投じない。
自分が、この目で見て、
「このヒトならお金を有効活用するだろう」と感じるヒトに、直接、
お金やモノを渡すよ。
若しくは、
自分で、公共的な使われ方をしてもらえそうなモノを、
作ったり買ったり、するよ。
そうすれば、
「『NPO法人』という印籠を濫用する悪魔たち」に、
加担してしまうことが無くなるからさ♪
…実際のところ、
「NPO」や「NGO」を掲げていても、
本当に純粋な志からプロジェクトに取り組んでいるヒトなんて、
そのうちの10%も居ないよ(笑)
「本当に、奉仕活動を行いたいヒト」ってさ?
誰も知らない、誰も見てないところで、
コッソリ、やってんのさ♪
ユミさんみたいに、さ。
『導かれし者たち』