世界規模のアニメ人気によりこの業界は活況しており、「声優になりたい!」と志す人は年々増え続けています。自分の仕事が形として残り、しかもたくさんの人々に喜びや感動を与えられて・・・声優になれると思うとワクワクしますよね。
でも、仕事は生計を守るためのものでもあります。声優の収入・給料・年収はどれくらいなのでしょうか?
声優の収入の仕組み。
まずは、声優業における声優の仕組みから。
芸能人の一種であるため、サラリーマンとは異なる給与形態となることが多いです。
声優はプロダクション・事務所に所属しますが、そこにお勤めするのではなく「マネジメント契約」を結ぶ形になります。プロダクションから仕事をあっせんしてもらい、給与の一部をプロダクションが徴収します。
たとえば、「〇〇の番組の声優のギャラは1本10万円」などと言われた場合、実際には2~3割をプロダクションが徴収し、さらに源泉徴収税で1割引かれるため、声優本人の取り分は6万円程度になります。新人声優に多い、「15,000円の仕事」は、実際には1万円の収入という感じですね。
各月、仕事をしたぶんだけの収入となるため、月収は安定しません。30万円の月もあれば10万円の月もある、といった生活が、よほど有名になるまでは続くでしょう。
一定の月収を約束してもらえる仕事ではないため、他の仕事と掛け持ちでやる人が多くなっています。
大物声優の収入・給料・年収・ギャラはどれくらい?
野沢雅子さん、林原めぐみさん、高山みなみさんなど、「大物声優」と呼ばれるランクになると、どのくらいの収入・給料・年収・ギャラになるのでしょうか?
例に出した声優さんたちは皆、たとえば野球選手で言えば1億円プレイヤーかそれ以上の知名度を誇ります。そのような国民的人気の声優になっても、年収は1,000万円程度と言われています。
声優という業界は、他の芸能ジャンルと比べて収入の良い業界とは言えないかもしれません。
しかし、全盛期の林原めぐみさんの年収が7,000万円だたったなどといううわさがあるように、有名な作品に相次いで出演したり、音楽CDが爆発的ヒットを記録したりすると、一時的に数千万円の年収に達することもあるでしょう。やはり夢のある職業ではあります。
アイドル声優は儲かる?
一流声優よりも知名度が高いのではないかと思われるほど、注目を浴びているアイドル声優。やはりギャラも高いのでしょうか?
アイドル声優は、名声ほど収入は高くないのが一般的です。
近年は特に、声優活動のPRの一環として事務所からアイドル声優活動をやらされるケースが多くなっています。ライブをしても「1本〇万円」というギャラが入るわけではなく、タダ働きのようなものになっていることも多いです。
しかし、その活動が新たな仕事を運んでくることが多いので、無意味とは言えません。
また、CDを出して売れるなら、歌唱印税が入ってくるでしょう。
アイドル声優のセンスがあるなら、独立したほうが儲かるかも?
アイドルとしてのルックスや立ち振る舞い、表現力、ファンサービスに才能を持つなら、事務所の言いなりのアイドル活動をするのではなく、フリーランス的にアイドル活動をするほうが儲かるでしょう。
アイドル声優の場合、ライブハウスでのライブの入場料を3,000円くらいとれます。バンドや歌手のアマチュアが2000円なのに、アドル声優は3,000円でもお客が入ります。また、プロマイドなどのグッズが非常に売れるため、フリーランスで活動するとけっこうな収入を得られることがあります。
ただし、アイドル声優が一人でライブを完結させられることは稀で、打ち込みの出来る音楽コンポーザーや作曲家、ミュージシャンと組む必要があるでしょう。
今の時代なら、Youtuberになって収益を得る手段もあります。
アイドル声優的な能力を磨いておいたほうが良い。
今の時代、声優を志すなら、かなり高い確率でアイドル声優のような活動をする必要性が出てきます。プロダクションが、アイドル声優として売りたい意向が強いからです。また、声優を担ったアニメが人気を博すると、そのアニメキャラのコスプレをしてライブをすることになったりします。もちろん、ダンスをしておめかしをするのです。
そのため声優になりたいなら、外見磨き、歌唱力、ダンス、プロポーション維持、表現力、といったアイドル的な能力を磨いておいたほうが良いです。
外見磨きは特に重要。顔出しで雑誌のインタビューに出るようなことはざらになるため、アイドル並みに可愛くしておくべきです。そもそもオーディションの段階で、アイドル並みのルックスを期待されていることが多いです。「水着になっても良い」くらいのつもりで、プロポーション維持やムダ毛処理などもしておきましょう。
逆を言えば、声優としての技術がいまいちでもアイドルとしての能力が高ければ、大きな仕事・大きな収入を得られることがあります。
良く悪くも、それが今の声優業界の実情ですね。
歌手としての収入も前向きに考えるべき。
もしあなたが、「アイドル声優」といった活動に嫌悪感をおぼえるとしても、でも「歌手」としての活動・収入には心を開いておくべきです。
なぜなら声優は、歌手志望者以上にしっかりとボイストレーニングを積むため、歌手並み、歌手以上に歌が上手くなっても不思議ではないのです。これは俳優(女優)にも言えるのですが、歌手よりも歌の上手い役者は意外と多いです。
その歌唱力を見出されてアニメ主題歌の歌い手やCDデビュー、ライブコンサートなど打診されたなら、胸を張って応じましょう。そしてその収入も、胸を張って受け取りましょう。
そして、実力派の歌手もまた、華のある表現力が求められるものです。
やりがいを重視して声優をするのもあり。
実情として、声優で年収500万円を継続的に稼げる人はほんの一握りです。
しかし、それでも声優をやる価値はあるでしょう。非日常的な体験を山ほど得ることができるからです。たくさんの有名人に会い、ともに作品を作り上げ、日本中に名が知れ渡ります。お金を払っても、なかなか得られるものではありませんよね。
アニメに携わっているだけで幸せ、アイドル活動をしているだけで幸せ、という人も多いことでしょう。
そうした「やりがい」を重視して声優業を続けていくのもありだと言えます。
その場合、30歳近くなってくると、裕福な男性に養ってもらうことを望み始めるかもしれません。声優の場合、そこで少し問題が・・・
声優はモテます。しかし、声優を好むファン層には、アキバ系・オタク系の男性が多く、こうした人々に性的魅力を感じる女性は多くないでしょう。
女性声優は、一見モテるようで恋愛が充実しない人が多かったります。しかし声優になりたがる女性は、ロマンチックな恋愛に憧れる人が多いでしょう。
このジレンマを埋めるには、仕事のフィールド以外で恋愛を探すことをおすすめします。
声優であることを伏せ、タレント性以外の魅力で恋愛をつかみ取るのです。
たとえば、裏IDを作ってFacebookなどやり、文学や旅行などの趣味で意気投合する男性を探すとよいでしょう。
いかがでしたか?
アメリカには「声優」という仕事は無いそうです。俳優が兼任するのです。
日本は声のみの演技にこだわりが強いゆえに声優という専門職が発達しているのですが、そのわりに収入面ではあまり優遇されていない実情があります。アイドル声優が流行るのは、そのような実情も影響するのでしょう。
あまり一つのことにこだわらず、収入を得られる手段に対して柔軟でいたほうが良さそうです。