第64章 だんざいのいかずち

ブ「ぶいー-----。せいせいするわい。
小さな体に収まっているのは窮屈でしょうがなかった。
ある意味で感謝をしよう。小娘どもよ」
リ「要らないわよ、そんなもん!」
ブ「まぁ怒るな。
種明かしをしてやろう。どれもこれも。
わしは強いぞ。《ベリアル》よりもな。
しかし戦うのは面倒だ。疲れるからな。
自害するなら許すが、どうだ?」
リ「するわけないでしょ!」
マ「ジガイってなぁに?(汗)」
リ「アンタはだまってなさい!」
ブ「がっはっは!楽しいな。
種明かしをしてやろう。
わしの最大HPは2000」
マ・リ「2000!?」
ブ「ふふん。力説したいのそこじゃない。
そしてわしの必殺技は、《断罪のいかずち》。
まぁ《ギガデイン》みたいなもんだが、そんなもんじゃねぇ。
断罪のための、いかずちだ。
おまえらがわしに与えるダメージが大きくなればなるほど、《断罪のいかずち》がおまえらに与えるダメージも倍々に膨れ上がる。
わかるか?おまえが《イオナズン》をぶっ放すなら、わしの《断罪のいかずち》はおまえらに1000ものダメージを与える。
わかるか?木っ端みじんの黒コゲだ!
しかしわしを攻撃しなければ、わしを倒すことは出来ない。
はっはっは!困ったな!
わしは罪を裁く者。地獄の番人。人類に鉄槌を喰らわすもの」
マ・リ「………!!」
ブ「さぁ始めよう。最後の聖戦を!」
《ブオーン》が現れた!
リ「つまり…
一撃で倒さないと勝ち目はないってことね」
マ「リオ、作戦はあるの?」
リ「…ない。
ごめんねマナ。戦士でも居たなら、《バイキルト》とかいしんのいちげきで奇跡が起きたかも。でもアタシたちは非力な僧侶。ダメージレースはお手上げだわ」
マ「そんな…」
リ「ふふ」リオは吹っ切れたように笑った。
リ「…勝てないついでに、アタシの思いつきに命賭けてみる気、ある?」
マ「リオぉ!」
ブオーンは鼻をほじりながら様子をみている。「おい。早く殴るなり蹴るなりしろよ。
わしの得意技はカウンター攻撃なんだからな」
リオは無視して、マナに耳打ちをした。
リ「マナ、《雨乞い》を2回行動よ!」
マ「《雨乞い》を!?それじゃ何にもならないよ!」
リ「そうかもしれないけど…奇跡があるかもしれないわ。
これまでのアンタの奇抜な行動のおかげで、このゲームのクセがわかってきた。
無意味なものにも、何か意味が隠されてたりするのよ」
マ「そうだけど…」
リ「どうせ、他の攻撃じゃどうにもできないわ。
ただ死を待つだけよりは、何かやってみたくない?」
マ「うん。わかった!」
リ「いくわよ!」リオは気合を入れた。
リオは《スクルト》を唱えた!二人のしゅび力が上がった!
リオは《フバーハ》を唱えた!二人の吹雪や炎のダメージが軽減された!
マ「《雨乞い》!」マナは妙なポーズで天に祈った!
マ「《雨乞い》!」マナは妙なポーズで天に祈った!空に雨雲が少し増えた!
ブ「はははは!おまえらは漫才師か!楽しいな。
どぉれ、ちょっと運動しよう」ブオーンは長い腕でなぎはらった!
マ・リ「きゃぁ!」二人は70程度のダメージ!
ブ「いかずちしか撃たんとは言ってねぇぜ!」
リ「まだまだ!絶望じゃないわ!」
リオは《ベホマラー》を唱えた!二人のHPが回復した!
リオは身を守っている!
マ「《雨乞い》!」マナは妙なポーズで天に祈った!
マ「《雨乞い》!」マナは妙なポーズで天に祈った!空に雨雲が少し増えた!
ブ「おいおい!誰だこいつらに《メダパニ》を掛けたのは!?」
ブオーンは《ルカナン》を唱えた!二人の守備力が下がった!
ブオーンは長い腕でなぎはらった!二人は100程度のダメージ!
マ「《雨乞い》!」マナは妙なポーズで天に祈った!
マ「《雨乞い》!」マナは妙なポーズで天に祈った!空に雨雲が少し増えた!
リオは《スクルト》を唱えた!二人のしゅび力が上がった!
リオは《ベホマラー》を唱えた!二人のHPが回復した!
ブ「アホらしいなぁ」
ブオーンは《しゃくねつの炎》を吐いた!二人は100程度のダメージ!
ブオーンは《ベギラゴン》を唱えた!二人は70程度のダメージ!
リオは《ベホマラー》を唱えた!二人のHPが回復した!
リオは《ベホマラー》を唱えた!二人のHPが回復した!
マ「《雨乞い》!」マナは妙なポーズで天に祈った!
マ「《雨乞い》!」マナは妙なポーズで天に祈った!空に雨雲が少し増えた!
リ「…!
ホントに雨雲が増えてきたわ!
マナ!続けて!」
ブオーンは《ルカナン》を唱えた!二人の守備力が下がった!
ブオーンは長い腕でなぎはらった!二人は100程度のダメージ!
リオは《ベホマラー》を唱えた!二人のHPが回復した!
リオは《スクルト》を唱えた!二人のしゅび力が上がった!
マ「《雨乞い》!」マナは妙なポーズで天に祈った!
マ「《雨乞い》!」マナは妙なポーズで天に祈った!空に雨雲が少し増えた!
リ「増えてる…!少しずつ雨雲が増えてる…!
そして奴はそれに気づいていないわね!」
ブ「おいおい!そろそろ飽きてきたぞその道化も」ブオーンは《しゃくねつの炎》を吐いた!二人は100程度のダメージ!
ブオーンは《しゃくねつの炎》を吐いた!二人は100程度のダメージ!
リオは無表情を保ちながら、淡々とこの戦いを続けた。
マナは必至な顔で、懸命に奇妙な儀式を続けた。
ブオーンは事の変化に気づいていない。
そしてさらに数ターンが経過した。
マ「《雨乞い》!」マナは妙なポーズで天に祈った!
マ「《雨乞い》!」マナは妙なポーズで天に祈った!
『空を雨雲が埋め尽くした!』
リ「なんか新しい反応が出た!!」リオの心臓は沸騰するほどに興奮した!しかし表情に出さぬよう必死で努めた。
ブオーンは《ルカナン》を唱えた!二人の守備力が下がった!
ブオーンは長い腕でなぎはらった!二人は100程度のダメージ!
ブ「くっくっく。どのみちMPが切れたらおまえらの負けだわい」
リ「…ど、どうかしら?」リオは精いっぱいの虚勢を込めて微笑んだ。
ドキドキ…ドキドキ…まだ何の確証もない…!!
リ「マナ?見てて!!
超絶ギガデイン!!!!!」
リオは《稲妻の剣》を天に掲げ、威厳に満ちた指揮者のように思いきり振りおろした!!!
バリバリバリバリィィ!!!!
ドゴォォォォォォォォォォォォォォン!!!!!
地球を滅ぼさんばかりの落雷が、ブオーンに降り注いだ!!!
ブオーンに4167のダメージ!!!!!ブオーンをやっつけた!
リ「やったぁ…!!!」
マ「ぽかぁーん…!!」
二人は抱き合ってへたり込んだ。
しかし…!!
『僧侶だけで魔王を倒すには?』